いっきに紅葉から冬木立に衣替えです。
夕暮れとともに焼き芋屋さんの声が何処からともなく聞こえて来ます。今月は、田舎の秋の景をそろえました
【白鳥】
白鳥の群れて孤独を知らぬなり
県内には白鳥の渡ってくる沼もあります。
白鳥の群れを独りで見ていると、いっそう寒さが身に染みます
【冬の田】
冬田道腰曲がりたる婆ひとり
田舎の田畑は爺婆で成り立っています。
腰が曲がろうが膝が痛かろうが、若者の帰って来ない田畑を
しっかり守ってくれているのです
【冬木立】
手袋をはずして触るる君の素手
冬の木立の間から夕暮れの光が洩れてくる瞬間、
言葉はいらない美しさです
【冬少女】
手袋に余れる指の幼さよ
小さい頃は、どうしても手袋の中で指が泳ぎます。
でも色々なものに包まれていました。
冬帽子も手袋もぴったりになった今、
あの頃の心の中のあたたかさが懐かしくなります